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早期に対策を!迷惑電話を減らすための対策6つ

2023年3月13日更新

しつこい営業勧誘の電話、悪質なクレーム、いたずら電話、嫌がらせ電話などいわゆる迷惑電話について、なぜ迷惑電話を掛けてくるのか、また早急に対策するべき理由を改めて理解しましょう。

迷惑電話の具体的な対策として、電話機能の活用やクラウドサービスなどの活用、あるいは電話代行サービスのような外部業者の活用なども紹介します。

それでも迷惑電話を受けてしまった場合に備えて、従業員を教育研修するなど社内で出来る対処法も説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

企業が迷惑電話の早期対策を行うべき4つの理由

仕事中に電話を取ったら迷惑電話だった、というのはよくありますね。仕事中の迷惑電話はさまざまな点で早期に対策を打って、仕事に集中したいものです。

なぜ早期対策を打つべきか、改めて見ていきましょう。

業務の時間を迷惑電話の対応に使わなくて済む

電話対応の専任スタッフがいる場合は別として、多くの企業では、自らの業務の合間に電話対応をしています。

迷惑電話に対応している時間は明らかに時間の無駄で、その間にやるべき業務が遅れ、その結果残業を強いられ非効率です。

隣の席に着信した電話で同僚が不在の場合、代わりに対応した電話が迷惑電話の場合はなおさらです。

迷惑電話への対策を早期に行い労働時間の効率化を図りましょう。

従業員の精神的ダメージをなくせる

迷惑電話は、いつ掛かってくるのかわかりません。また、一日に何度も掛かるケースもあるでしょう。迷惑電話を放置するとオフィス全体のストレスが溜まってしまう可能性があります。

最近では、取引先からの電話なのか迷惑電話なのかわかりにくいケースも増えているようです。電話を受けて、しばらく話を聞いていると実は取引の勧誘だった、などのケースに合った方も多いでしょう。

迷惑電話の対策を早期に実施して、迷惑な相手に精神的なリソースを使わなくて済むようにしましょう。

従業員の業務への集中力を保てる

着信の都度、業務を中断して電話を受けると、業務への集中力も低下してしまいます。

特に迷惑電話に対応した場合は、通常よりもストレスが増加する傾向が高いので、元の集中力を取り戻すのは簡単ではありません。

従業員の業務への集中力を保つためにも迷惑電話対策は重要です。

営業機会を損失せずに済む

迷惑電話に対応している時間は、ほかの作業は出来ません。そういったときに限って、大事な取引先からの電話に出られず、取引機会を逸してしまうこともあります。

電話をかけなおしても、今度は相手が不在でつながらない、などを繰り返していると、取引先は別の相手と契約してしまうケースもしばしば発生します。

迷惑電話対策により、営業機会を逃さないようにしましょう。

企業への迷惑電話で考えられる3つの目的

では、なぜ相手は迷惑電話を掛けてくるのか? 相手の立場も理解出来れば、より有効な対策が立てられるかもしれません。

ここでは、迷惑電話を掛けてくる3つの目的について解説します。

取引を行いたい企業からの営業電話

まず、営業目的による電話があります。

セミナー、展示会、異業種交流会などでの名刺交換をきっかけとする営業電話です。最近ではアウトバウンドセールスはコールセンターなどから電話を掛けるケースも多くなりました。

また、Webサイトを基に電話を掛けてくるケースもあります。

メールだとメールボックスの中に埋もれてしまい、営業目的を達成できません。また電話を受信した後「メールを見ていただけましたか?」などの合わせ技のような営業電話も多いです。

顧客からの理不尽なクレーム

顧客から商品やサービスに対するクレームが入ることがあります。一般的なクレームだと、適切に対応すれば収まるケースが大半です。

しかし、なかにはあまりにも無理な要求をするものや、金銭を目的とした悪質なクレームは迷惑電話といえるでしょう。

一般消費者からのクレーム電話は、場合によっては長々と対応をせざるを得ないようなケースもあります。

クレームは、一方では今後のビジネスのヒントにもなる大切な顧客からのフィードバックという側面もあるものの、もう一方では迷惑電話にもなるので厄介です。

単なる嫌がらせ

会社や従業員個人に対して、恨みがある場合に電話をかけてくるケースもあります。

営業を断った、態度が悪い、契約を解消された、など相手側の一方的な感情により電話を掛けてくるケースなどです。

また、社内の人間を装って情報を取ろうとしたり、女性社員を狙っていろいろ聞き出したりなどのいたずら電話もあります。

こうしたいやがらせ電話に時間を取られると受信した従業員のメンタルヘルスに悪い影響を与えるので放置できません。

対策1:企業の固定電話への迷惑電話の着信を減らす方法

迷惑電話を全て防ぐのは難しいでしょう。しかし、事前にできる対応策でその件数は減らすことが出来ます。

迷惑電話を減らす6つの方法を解説します。

対策1-1.非通知拒否や指定番号拒否設定を行う

迷惑電話の発信者は、自らの番号を非通知で架電する場合が多く、このような非通知で発信してくる電話の受信を拒否すれば、迷惑電話は減少するでしょう。

また、あらかじめ迷惑電話と分かっている相手から着信があった場合は、着信を拒否する指定番号拒否設定をすれば、確実に迷惑電話を減らすことができます。

しかし、非通知拒否の設定では、国際電話や災害の際の公衆電話からの着信を拒否できません。

指定番号拒否設定は、あらかじめ拒否したい電話番号を登録する必要があり、設定したい番号が多ければ、それだけ設定の時間がかかってしまうデメリットもあります。

対策1-2.NTTのサービスを利用して着信拒否を行う

次に、NTTのサービスを活用する3つの方法を紹介します。まず1つ目は、「ナンバー・リクエスト」です。

「ナンバー・リクエスト」は発信番号をあらかじめディスプレイで表示するナンバー・ディスプレイサービスのオプション契約で、非通知の相手に番号を通知するように音声で伝えるサービスです。

2つ目は「迷惑電話お断りサービス」の利用です。一度目に受けてしまった電話が迷惑電話だった後に、拒否登録の設定を行えば、次回から同じ電話がかかった際、着信音を鳴らさずに、「このお電話はお受けできません」という自動音声メッセージが対応します。

3つ目の「非通知拒否機能」については、『対策1-1』を参考にしてください。

対策1-3.自動音声案内(IVR)の導入を行う

自動音声案内は、着信時に「〇〇の方は1を、XXの方は2を、その他の方は3を」などのガイダンスを流し、発信者が選んだ番号に通話を振り分けてくれるサービスです。

本来は電話の取次ぎを効率化するためのサービスですが、自動音声による案内を聞いてる間に迷惑電話が切断されるケースが多く、迷惑電話対策にも有効です。

相手が営業電話で効率を重視している場合、無駄に時間がかかると判断して、諦める可能性があります。

対策1-4.通話の録音システムを導入する

発信側、着信側の両方の通話内容を録音すれば、重要な情報や要件の保存のみならず、あとでトラブルになった場合に証拠になる場合もあります。

あらかじめ、「この通話はサービス向上のため録音させていただきます」などの音声を流すと、クレーム電話やいやがらせ電話の発信者に対するけん制にもなり、迷惑電話の対策にもつながります。

電話でいきなり「録音します」と言われると、通常は身構えてしまうものです。

対策1-5.迷惑電話対策ができるシステムを導入する

迷惑電話フィルタを使い、迷惑電話をブロックする仕組みです。

約2万5千件以上の迷惑電話番号のリストを保有しており、この情報は常に最新の情報に更新されます。

発信番号がリストにあれば、自動的にブロックします。

また、通話内容の録音機能や発着信履歴をクラウドサーバーに保存し、保存された履歴は、WEB管理画面から検索して再生可能です。発信日時、相手先の名称などを指定して検索できるため、後述する法的手段の際には有効な対策といえるでしょう。

対策1-6.電話代行サービスを利用する

電話代行サービスとは、企業の従業員などに掛かって来た電話にオペレーターが代わって対応するサービスです。

プロのオペレーターが対応するため、品質も高く、必要な要件のみ従業員に取り次いでくれるため、従業員は営業電話やいやがらせなどの迷惑電話に対応する必要が無くなります。

電話代行サービスを導入すると、業務の効率化や生産性の改善が出来るため、人手不足の解消やコストの削減などの目的に多く活用されています。最近ではテレワークの推進でオフィスの固定電話が使用できない場合にも有効です。

電話代行サービスの導入を検討する場合は、具体的なサービス内容や申し込みから利用までかかる時間なども予めチェックしましょう。そのほかSlackやChatworkなどのビジネスチャットツールを使った連携ができるサービスが便利です。

対策2:従業員への対迷惑電話教育の徹底

迷惑電話の直接の削減方法ではありませんが、研修で従業員に迷惑電話への対応を教育し、従業員のストレスの軽減や対応する時間の削減につなげるものです。

迷惑電話を受信した場合の対応をあらかじめシミュレーションし、ケースに応じた対応を行うロールプレイングなどの実践的な研修を行い、迷惑電話に対する知識を深めます。

迷惑電話を実際に受信しても、穏便かつ効率的に対応が出来るように普段から教育を徹底しましょう。

対策3:迷惑電話かどうか判別し、早めに切電

営業電話を含む迷惑電話を早めに見極めて、迷惑電話だと判断できれば、早めに電話を切り上げるようにしましょう。

迷惑電話を判別する5つのコツを紹介します。

対策3-1.取次を依頼される際に担当者名ではなく役職を言われる

「社長はいませんか」とか「総務のご担当者をお願いします」など本人の名前ではなく、役職名で取り次ぎを求めてくる場合がよくあります。

互いに面識がある相手なら、名刺や直通番号などを交換している場合が一般的で、このようなケースは営業電話の可能性が高いです。

対策3-2.電話相手の企業名を明確にしてもらう

営業電話に多いのは、「〇〇様はいらっしゃいますか?」などいきなりこちらの従業員名で切り出したり、「今お時間よろしいでしょうか?」と話し始めたりするケースです。

安易に答えると相手のペースになり、ずるずると対応せざるを得なくなります。取引先であれば自ら社名や名前を伝えるはずで、このような場合は「恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」など電話相手の会社名や担当者名を明確にしてもらいましょう。

対策3-3.相手の電話口の周辺の音にも気を配る

相手の電話口からザワザワと話し声が聞こえるケースもあります。コールセンターのアウトバウンドセールスからリストを見ながら一斉に電話セールスを行っている可能性があります。

この場合でも、早めに「ご用件をお伺いしてもよろしいでしょうか?」などを質問し、早めに電話をクロージングに持っていきましょう。

対策3-4.無駄な話が長いと感じた場合は話を遮って結論を問う

それでも要件が今一つ把握できない状態で長々と話しかけてくるケースもあり、これでは業務も非効率になってしまいます。

そのため、電話を受けた早い時点で「恐れ入りますが、ご用件をお伺いしてもよろしいでしょうか?」など話しを遮ってでも相手が何をしたいのかを先に述べさせて、営業電話であれば丁寧にお断りを入れるようにしましょう。

対策3-5.マニュアルトークの場合は早急に切り上げる

営業電話では通常、話す内容があらかじめ決められているケースが多いものです。営業目的なので、丁寧に語りかけて来てもどこか紋切り型の挨拶や説明など、いわゆるマニュアルトークではないかと感じるケースはよくあります。

このような雰囲気を感じたら、例えば、「せっかくお電話いただきましたが、今のところ当社では必要ございません」など、早めに切り上げるようにしましょう。

迷惑電話の最終的対策は警察に通報する法的手段も検討を

しつこく何度もかけてくる、度の過ぎたクレームや嫌がらせ、など明らかに悪質な迷惑電話に対しては警察、弁護士に相談して法的措置も検討する必要があります。

このような電話の相手に、もし会社の弱みを握られると迷惑電話で済まない可能性もあります。悪質な迷惑電話だと思ったら遠慮せずに上司に相談し、従業員個人だけでなく会社として対応するようにしましょう。

その場合には、迷惑電話がどれぐらい悪質なのかを具体的に示す必要があります。悪質でしつこい相手の場合には、いつ、誰から、どのような内容だったかなどを記録、録音しておきましょう。

まとめ

会社に掛かってくる迷惑電話は、会社の業務効率や生産性を低下させるだけでなく、従業員のメンタルヘルスにも悪影響を及ぼす可能性があります。

従業員一人一人の対応に任せるのではなく、会社として迷惑電話対策を講じましょう。迷惑電話対策として自動音声案内や通話の録音システム、また電話代行サービスの導入は効果的です。業務効率をあげるためにもぜひ検討してみてください。

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