ビジネスチャットと連携できる電話代行サービス5選
安いだけじゃなくサービス充実度も確認
新型コロナウイルスの影響でテレワークを実施する企業が急増し、シームレスに顧客接点を維持するための手段として電話代行サービスを導入する企業が急増しています。
しかしながら、導入を検討する際に、電話代行サービスの種類が多すぎてどうやって選べいいか分からないという声を多く耳にします。
「電話代行サービスを使いたいけど、どこの会社に頼んだらいいのかわからない」
「SlackやChatworkなどのビジネスチャットと連携が可能なサービスはどこ?」
「費用が安い電話代行業者でも満足なサービスは受けられるのか?」
本記事を読んでいらっしゃる方の多くも、そのような状況であると推測されます。
この記事では、電話代行サービスの事業部長を務めている私が、あなたの会社に合った電話代行サービスの選び方を注意点とともに解説します。さらに、おすすめの電話代行サービスを5つに厳選してご紹介します。
株式会社うるる fondesk事業部
事業部長 上口 徹也
電話代行サービスfondeskの事業部長をしています。電話代行サービスを運営している中で培ったノウハウやお客様の成功事例を元に、最適な電話代行サービスの選び方をご紹介します。
もくじ
電話代行とはどんな業務を担うサービスなのか?
「電話代行サービス」とは、依頼者(企業)にかかってきた電話を、専用オペレーターが代理で一次対応してくれるサービスです。
オペレータは、電話をかけてきた担当者の社名・名前・用件などを確認します。受けた内容や伝言などは、メールはもちろんSlack・Chatwork・Microsoft Teams・LINEなどのビジネスチャットツールで連絡してくれるサービスもあり、情報をタイムリーに社内共有することが可能です。
専用オペレーターが依頼者の会社に出向いて電話対応するわけではなく、オペレーターの所属する会社で対応してくれることも特徴の一つです。そのため電話代行サービスを利用するのに、オペレーター専用の席や電話を用意する必要はありません。
費用は安いところから高いところまで様々で、基本料金で対応してもらえるサービスの内容も代行業者によって異なります。
1. 電話代行サービスと似ている「秘書代行」との違いとは何か?
電話代行サービスと似ているサービスに「秘書代行サービス・電話秘書サービス」があります。
秘書代行サービス・電話秘書サービスは、一般的な秘書業務であるスケジュール調整や来客対応、商談の段取りに必要な電話対応から派生したサービスです。電話対応を中心に、それ以外に必要な秘書業務の一部を担う点が、電話代行サービスとの違いになります。
しかし、電話代行サービスと、秘書代行サービス・電話秘書サービスの業務内容に明確な違いはなく、サービスを提供する会社側の名称の違いくらいでしょう。
2. なぜ電話代行サービスの重要性が注目されているのか?
それでは近年、電話代行サービスが注目されているのは何故でしょうか?
その理由は「電話対応そのものの重要性」が改めて認識されてきたからと言えます。
本記事にたどり着いた読者の皆様も、電話対応に何かしらの問題を抱えている方は多いのではないでしょうか。電話の取りこぼしが多い、電話に苦手意識を持っている、スタッフの育成ができない、など様々でしょう。
電話は相手の顔が見えないため、受け答えや声色で相手に与える印象は大きく変わります。ここで与えた印象はそのまま会社のイメージにもなり得ます。
例えば、電話対応次第では相手に信頼感や安心感を与えることができ、仕事を任せたいと思ってもらえる可能性も出てくるでしょう。しかし、何度かけても電話に出なかったり、対応がスムーズでなかったりした場合は、相手に不安を与えてしまう可能性があります。また電話の取りこぼしは先述したように、会社の売上や損失にも影響するため、電話対応は非常に重要なのです。
こうした問題を解決するために、電話代行サービスの利用が注目を集めています。
また、最近では新型コロナウイルスの拡大に伴い、在宅勤務が増えました。出社が困難になることで電話業務に支障が出ている会社も存在します。このような状況でも電話代行サービスを利用することで、業務に支障を与えることなく、電話の取りこぼしなどによる損失の防止も可能なのです。
電話代行を利用するメリットとは?
電話代行サービスを利用するメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは特にメリットの大きいポイントを3つに絞って紹介します。
メリット1:電話対応にかかる業務時間を短縮できる
電話代行サービスを利用するメリットの一つに、電話対応にかかる業務時間を短縮できる点があります。
かかってくる電話には重要な用件もありますが、営業・勧誘電話などがあるのも事実です。忙しいタイミングにかかってくる営業・勧誘電話ほど、業務の邪魔になるものはありません。
電話代行サービスでは、必要な用件のみを取次対応してくれるため、こうした煩わしい営業電話の対応に費やしていた時間を他の業務に充てられるようになり、業務効率の改善・生産性の向上が期待できます。
メリット2:お昼休みに電話を取らないといけないストレスから解放
特に社員数が少ない企業や個人技業主は、お昼休みやその他業務外でも、電話を取らないといけないストレスを抱えている方も少なくありません。
しかし、休憩時間にかかってくる電話がビジネスチャンスにつながる可能性もあるため、誰かが電話当番をせざるを得ないことも事実です。
このようなジレンマに悩みながら、責任感で電話当番を引き受けている方もいるかもしれません。
電話代行サービスを利用すると、このような悩みが解消され「お昼休みに電話を取らないといけない」というストレスから、社員を解放することができます。
メリット3:電話応対の質を向上し信頼を得る
電話代行サービスを利用することで、電話対応の質が向上し、相手の信頼を得やすくなります。
電話代行サービスのオペレーターは電話対応のプロ集団です。十分な教育を受け、礼儀作法を熟知しており、相手からの思わぬ依頼や要求に対しても落ち着いて対応することができます。
質の良い電話代行を利用することで取引先に安心感を与えることができ、会社の信頼につなげることができます。信頼を得られれば、会社の売上アップにつながるチャンスも増えるでしょう。
電話代行を選ぶポイントは、「料金」「受電の通知方法」「取次内容」
電話代行を選ぶポイントは、「料金」「受電の通知方法」「取次内容」の3点です。
1. 料金
- 電話代行業者に支払う料金。月額制のことが多く、代行業者の電話通話料もそれに含まれる
- 月額料金内のコール数を超えると別途料金がかかる
- 電話代行に必要な機能がオプション(別料金)の場合もあるので注意する
- 「月額基本料金980円〜」など、一見すると格安なサービスでは、平日のコール回数が5回まで、などの大きな制約があるので注意する
- 電話代行の基本的な単価感は「月額料金1万円で100コール」なので、これを基準にすると価格の高低が判断しやすい
多くの電話代行サービスは、コール数に対する月額料金制になっています。
たとえば、月額料金1万円で100コールまでの契約であれば、100コールまでは1万円、100コールをオーバーすると追加料金がかかります。
80コールしか無かったとしても、20件分の料金をバックしてくれることはありません。
電話代行業者によって、プランも金額も内容もさまざまです。「月額980円~」という、一見すると格安なサービスもありますが、平日営業時間内5コールまでという制約があったりします。
各社で、基本的な単価感はおおよそ変わりません。
電話代行の料金の基本となる考え方は「月額料金1万円=100コール=平日営業時間内」ですので、この水準をベースにして考えましょう。
月間の受電件数と、必要なオプションによってどのくらいの金額になるか、ぜひチェックしてみてください。
2. 受電の通知方法
- ほとんどの会社はEメール通知に対応している
- 連携できるビジネスチャットツールは、サービスにより異なる
- 送信料金や登録チャット数でオプション料金が発生する場合もある
- オペレーター用アカウントの発行を求められる場合もある
電話代行サービスからの報告を、お使いのビジネスチャットツールで受け取れるサービスは多いようです。
社内でチャットツールを利用している場合、電話の情報もチャットに集約できるので非常に便利です。
連携できるチャットツールは、電話代行サービスにより異なりますので、サービス内容をよく確認しておきましょう。
また、チャットツールの連携方法にも注意が必要です。オペレーター用アカウントの発行を求められる場合、対応したオペレーターは、報告先のチャットツールにログインして通知を行います。
誤送信や情報漏洩のリスクもあるため、チャットツールへの通知方法には注意が必要です。
3. 取次内容
- オペレーターの電話対応内容。「ごくごくシンプルな内容を定型で」「個別案件に関してはトークスクリプト対応」「多言語対応可能」など。
- 定型の方が料金は安く、個別案件対応は料金が高くなる。
電話代行サービスにどこまで対応してもらうのかを決めておきましょう。
定型トークスクリプトしか対応できないものもあれば、個別の対応ができるものまでさまざまです。
普段対応している電話が、定型でカバーできる範囲かどうかを確認してみましょう。
どの電話代行サービスを選ぶにしても、この3つをポイントにして選ぶと間違いはありません。
あらかじめ、自分が電話代行サービスに何を求めているのかを明確にすると良いでしょう。
安い電話代行サービスの注意点
電話代行サービスにはさまざまな料金体系があり、安いものから高いものまで存在します。どの企業も予算はなるべく抑えたいと考えるのは当然でしょう。
しかし基本料金が安い場合、サービス内容が充実しておらずオプションで必要なサービスを追加した結果、料金が跳ねあがってしまったというケースもあります。さらに、安い代行業者を選んだところ新人スタッフをあてがわれてしまい、電話応対の質が上がるどころか取引先より酷評されたというケースも。
他にも安い電話代行サービスは、受電率が極端に低かったり、月間の受電件数に縛りがあったりと、制約が多い可能性があります。こうなっては代行業者に頼むメリットが薄れてしまうので、単純に安ければ良いというものではないのです。
「電話代行サービスを導入したのに、サービス内容を十分に理解できておらず、満足する結果が得られなかった」なんてことがないよう、安い料金体系の電話代行サービスに潜む落とし穴について理解を深めることが重要です。ここでは安い電話代行サービスの特徴について、特に注意すべきポイントを3つに絞って紹介します。
1. 受電通知がSlackやChatWorkなどのチャットツール非対応
料金体系が安い電話代行サービスでは、受電通知の種類が「メール」と「電話」のみと、乏しい傾向にあります。SlackやChatworkなどのビジネスチャットツールに非対応である場合が多いことが特徴です。
電話代行サービスでは、かかってきた電話の相手の社名・名前・用件などを整理して、電話があったことを受電通知として依頼者に報告します。
受電通知がメールでは、チャットツールに比べてどうしてもやりとりのスピード・スムーズさが劣ります。さらに、外出中や会議中で電話に出られなかったり業務に集中したりするために、電話代行サービスを利用しているのに、受電通知が電話では本末転倒です。
2. 口コミや評価が匿名
ホームページにお客様の口コミを掲載しているサービスは多々ありますが、匿名で評価されているケースも少なくありません。
匿名である場合、「実際のお客様からいただいた口コミや評価を書いている」という信ぴょう性が低くなります。
利用者にとって、口コミや評価は商品やサービスを購入するための重要な判断材料です。
質の良い電話代行サービスでは、匿名ではなく、会社名や個人名を掲載しながら評価を掲載している傾向があります。これは利用者の声に真摯に向き合っている証拠であるとともに、自信を持ってサービスを提供している表れであると捉えることもできるでしょう。
3. 申し込みから利用できるまでおよそ1週間と時間がかかる
申し込みからサービスを利用できるようになるまで、およそ1週間ほどかかる業者もあるので、即日利用したいと考えている方は注意しましょう。
例えば、急な体調不良や外出による人員不足などで電話対応が難しくなり、すぐに電話代行サービスを利用したいと考えた場合、利用開始までに1週間ほどかかってしまっては意味がありません。
申し込みから利用開始までの時間ができる限り短いサービスをおすすめします。
おすすめの電話代行業者5選
この章では、実際の電話代行業者から、筆者おすすめの5社のサービス内容、メリットをご案内していきます。
先ほどご説明した 「料金」「受電の通知方法」「取次内容」 の3点を踏まえた上で、あなたの会社にとって最適なサービスを選びましょう。
これから紹介するサービスを比較しやすいよう、設定の柔軟性(取次内容)を横軸に、料金を縦軸に置いてポジショニングした表が以下になります。
1. fondesk
fondeskのメリット
とにかくサイトがキレイで見やすい。料金体系もシンプルで分かりやすさに定評があるサービスです。実名の導入事例も多数掲載されているので安心感があります。
- 5分程度のセットアップが終わるとすぐに使える
- 連絡方法がメールのみならず、Slack、Chatwork、LINE、Microsoft Teams、LINE WORKS、Google Chat、LINEなど幅広く、無料で通知先を複数選択できる
- チャットへの連携方法はシステム連携のため、インシデント対策に優れている
- 料金体系は月額10,000円から、受電件数に応じた料金体系でシンプル。
特に 5分程度ですぐに使えるようになる というのは大きなメリット。
使い始めるまでに時間がかかると導入意欲がなくなりますが、fondeskは心配無用です。
fondeskのデメリット
平日9~19時のみの受付で、時間外、夜間、休日は対応していない
fondeskはこんな人にオススメ
とにかく煩わしい手続きなく、すぐに始めたい人にはオススメ。
メールでない連絡方法が良い人にも使い勝手はよい。
電話代行の料金体系や支払い方法、契約方法について、サービスがシンプルなところに頼みたいというニーズもあります。サービスが複雑な場合、導入後うまく運用できないケースも多々あります。
単純明快ですぐに使えてシンプル、というサービスが良い場合もあります。
fondeskのユーザーレビュー・口コミ
2. CUBE電話代行センター
CUBE電話代行センターのメリット
創業1948年という老舗企業。主要取引先に西日本電信電話株式会社、株式会社NTTコミュニケーションズなど大手多数。
ライトプラン(月コール数/50回 )月額10,000円で利用可能。
クレーム一次対応がオプションではなく基本料金に含まれているところがメリット。
セキュリティの向上のため、1スタッフ・PC2台体制を取り、CTIシステム用とオペレーションシステム用で対応している。
CUBE電話代行センターのデメリット
初回契約時の保証金として5,000円が必要(解約時に返金)
平日の月~金9:00~18:00でのみ対応で休日・夜間がない。
CUBE電話代行センターはこんな人にオススメ
コースが少ないので料金プランに悩みたくない人にオススメ。
平日営業時間にしか利用予定がない人で、老舗の安心感を重視したい方は検討してみても良い。
3. 電話代行サービス株式会社
電話代行サービス株式会社のメリット
全て24時間365日対応。プランはなく、すべてカスタムメイド。電話代行業界では初。
カスタムメイドなだけあり、細かい業種まで幅広くカバーしているのがメリット。
取引先企業に東日本電信電話株式会社や官公庁・地方自治体など。
9〜18時平日30コール 8,000円(土日ありだと12,500円)、夜間は30コール 30,000円から。平日+土日祝:24時間対応 10コール 36,000円から。
電話代行サービス株式会社のデメリット
料金体系が細かくなりすぎていてわかりづらい。
カスタムメイドで依頼する場合は開始までに連絡が必要。
電話代行サービス株式会社はこんな人にオススメ
カスタムメイドなので、自社にあったぴったりの形を求めている人には最適。
おもにネットショップ運営をされている方や、新規営業のお問い合わせ対応をする方、士業の方におすすめです。
4. セントラル・アイ株式会社
セントラル・アイ株式会社のメリット
CCAJ(日本コールセンター協会)・日本秘書センター協会加入、Pマークの取得など、外的な信頼性の獲得もしている。
24時間365日対応可能なので、集合住宅や商業ビルなどの管理会社の電話代行などに適している。ベーシックなプラン平日、月~金9:00~18:00が9,350円から。
コース毎にどんな業種が推奨されているか記載されているので選びやすい。
セントラル・アイ株式会社のデメリット
HPがやや見づらい。
24時間対応の場合の料金がわからない。
セントラル・アイ株式会社はこんな人にオススメ
ベーシックコース、プレミアムコースにそれぞれ推奨業種が記載されているので、その業種にはまる人には良いサービス。
5. 株式会社ビジネスアシスト
株式会社ビジネスアシストのメリット
「質の高さ」をウリとしている。
全員正社員、秘書検定2級以上、研修240時間、自社専用人材などの「人」のクオリティ担保があるのが特徴。電話オペレータではなく秘書スタッフという位置づけ。
また、弁護士、税理士、司法書士など士業向けにも幅広く対応できる。
株式会社ビジネスアシストのデメリット
質の高さを売りにしている分、料金設定はやや高め。
料金体系…秘書スタッフ応対(60コール)9:00〜18:00月〜金(平日)で20,000円。
激安な会社なら、この時間帯なら数千円で受けているところもあることを考えれば、かなり高め設定。
株式会社ビジネスアシストはこんな人にオススメ
とにかく電話代行に品質を求める人にはオススメ。多少料金が高くても高品質な電話代行を求める場合は良いサービス。
最後に
電話代行は価格競争業界であり、目に見える商品とは違い、品質の良し悪しがひと目で分かりません。
利用前に不安があれば、一度代行業者に電話して、オペレーターの対応を確認するのもよいでしょう。
契約手続きは複雑ではないですし、すぐに始められるサービスですので、対応が気に入らなければ、次に乗り換えることも検討してみてもよいのではないでしょうか。
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